よし、聞けた、噛んだけど。


彼にも、私の質問は聞こえたようで。


「えっと、バスケ部に入ろうかなって思ってます」


バスケ部…。


…良かったね、愛梨。


「バスケかぁ…」


私もなんか部活入れば良かったかなぁ。


「先輩は、部活入ってないんですね」


「あ。う、うん…」


やっぱり、帰宅部って印象悪いのかな。


「あはは。なんか、先輩らしいな」


「え…?」


私、らしい…?


「そ、そう…かな」


「はい。先輩らしくて、良いと思いますっ」


「……そっか」


望月くんがそう言うなら、帰宅部って、私らしいのかな。


なんか、ちょっと嬉しい。


こっそり、フフッと笑った。