「happynewyear!!美波。」


「由茉…そっか、年明けたんだ…。」


「そうだよ~!」


由茉は今日も元気だね。


「由茉、私死にたくないよ。」


「……………死なない。死なせない。

大丈夫だよ。美波のドナーも絶対見つかる。」


ごめん、由茉。

でももう私の体じゃ手術に耐えられない。


ごめんね。

一緒に日本、帰りたかった……。


「ねぇ、由茉。」


「なに?」


「きっとね、由茉の方が先に退院する。

だからね、湊に会って私のこと伝えてくれないかな。」


「私が?」


「うん、お願い。

湊に会いたくて、私は今戦ってるって。」


「うん、わかった。

必ず伝えるね。」


「住所とかはまた書いて渡すから。」


「うん。わかった。」


「……………ごめんね。」


「なーに謝ってんの。」


……………今はもう由茉の笑顔が眩しくて

由茉から離れたくなくて

由茉を一人にしたくなくて

由茉を泣かせたくなくて


「……………死にたくないよ…。」


「美波…。」


ごめん、今だけだから。

泣くのはもう最後にするから。