恐らく数日後ー


コンコン…

「美波!」


部屋にある、廊下に面した窓から

由茉の声が聞こえた。


私が声のした方へ目を向けると

そこには久しぶりに見た由茉の姿。


由茉が手を振り、

私は微笑むことしかできなかった。



ごめんね。

手紙、ちゃんと受け取ったから。

ごめんね、返せなくて。

腕が動かないよ…。


もう私にはそんな力

残っていないのかな…。