ケータイ小説 野いちご

生きたい。




由茉は子供の頃からここにいるから

英語もペラペラ。


「美波~、漢字読めない。」


むしろ日本語が出来なさすぎて

漢字もろくに書けないのだ。


「もー、こんなのも読めないのー?」


「美波だって英語できないじゃん。」


「日本人だもん。」


「ここはアメリカだもん。」


こんな言い合いもすごく楽しい。

院内学級にきてる子たちはみんな元気で

ここはいつもガヤガヤしていて楽しい。


「あ!由茉、源氏物語がある!」


日本の漫画!久しぶりだよー!


「源氏物語?なにそれ。」


「日本の歴史の漫画。

ぜひ読むべきだよ!

ふりがなもふってあるし。」



「じゃあ借りてこーっと。

……………美波は何借りるの?」


「ロミオとジュリエット。」


「うわー、ロマンチスト。」


「引かないでよ。」


「恋かぁ。

恋なんてしたことないや。

恋って楽しい?

どんな感じ?」


「そういうのは人に聞くことじゃないの。

由茉にもいつかわかるときが来るから

そのときまで楽しみにしておきなさい。」


「えー、美波のけち。」


「なんですと!!」


私がそういうと

あははと笑う由茉。


私たちは本当に元気だ。

走ったりはできないけどね。



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