〜 カーラ 視点 〜





「で、出来た…っ!!」





俺は、一時間かけて作ったクッキーをオーブンから出して見つめていた





「あーあ、なんて綺麗な仕上がり…
俺は、天才だな……

では、さっそく……」




サクッ………




「うぉーーーっ!!
なんて旨さだ!!

美味!!
さすが、俺!!

なんでも出来ちゃう、天才だな!!」





俺は、自分が作ったクッキーを食べ
なんとも言えない美味しさに頬を緩ませていたら………





「少し甘すぎではないですか?」





隣から声が聞こえ、向くと……
コランが俺の作ったクッキーをパクパクと食べていた





「おま…っ!
何俺が作ったクッキーを当たり前のように食ってんだよ…っ!!」




「美味。俺天才……など聞こえてきたので
ならば、味見してあげようと」





「いらんお世話だ!!

……って、お前!!
どんだけ食べてんだよ!!」





「マズイクッキーを処分してあげてるのですから文句言わないでください」





「ふざけんな…っ!!!
てめぇ、俺が一時間かけて作ったクッキーを……っ!」





「はっ。一時間もかけて作るからいけないのですよ

さぁ、早く退いてください
夕食の準備をしないといけないので」





「だから!!食うなって言ってんだろ!!」






コランは、マズイマズイ言いながら
俺のクッキーを残り三枚になるまで食いやがった


しかも、この俺を邪魔だと言って
調理場から出しやがった!!





ふざけんなよ!!

コラン!!!





俺は、今日こそコランと決着をつけようと調理場に入った瞬間…………





ズドーンッ…………






目の前の調理場が消え……

いや、店がまるごと消え……


俺とコランは、何事だ!?という顔で顔を見合わせた