「まぁまぁそんなへこたれるな。我もギルドの近くまでなら一緒に行こう。流石にギルド内までは無理だが…、大丈夫だお前なら出来る。優雨は1人ではない」

アルム…。
そうだ僕は1人じゃない、皆んなが居る。

「分かった、行く。アルムも途中までちゃんと着いて来てくれるしね…それなら僕も逃げないよ」

「ギルドの外で待っていよう。万が一何かあれば我を呼べばよい直ぐにお前の所に行く。……それじゃあ行くか。皆の者、我が留守の間 森を頼んだぞ。 何かあれば知らせろ良いな?」

周りにいた魔獣達が一斉に頭を下げた。
それを見て改めてアルムは魔獣の王なんだなと感じた。

「ありがとう。
じゃあ皆んな留守番宜しくね。行ってきます」

するとさっきまで鳴き声しか発しなかった魔獣達が言葉を発した。

「 「 「 行ってらっしゃいませ優雨様 」 」 」


こうして僕は初めて森から出る事になった。


優雨side終