『奏(かなで)。
ちょっと話しがある。
そこに座れ。』


「あ?なんだよ?」


『いいから座って、奏。』


親父とお袋に向かい合って座る俺。


池の鯉が跳ねた音が聞こえ、
そしてまた静まる。

この空間が凄く居心地悪いことを、
強調させる。


俺なんかしたか…?

やっべぇ~(汗
心当たりがいくつか……



『奏。
まぁとりあえず16歳の誕生日おめでとう。』



あ。そうだ…。
俺、今日誕生日だったわ…。



「あ~ありがとう。」



一応お礼を言っておく。
ウチはこういうところにめちゃくちゃ厳しい。
…まぁ一応華道の家元だからな。