さすがに、こんな時間に女の子を家に呼んだら怒られるよね。


けれど、あたしはすぐに違和感に気が付いた。


希彩ちゃんも颯も私服姿だけれど、デート中とは違う格好をしているのだ。


家に帰って着替えたのかもしれないけれど、出かける用事がないのなら部屋着に着替えるのが普通だ。


そのままジッと画面を見ていると、女の子がこちらを向いてベッドに座った。


その瞬間「え?」と、呟く。


女の子は希彩ちゃんにそっくりだけど、別人だったのだ。


顔も身長も雰囲気も良く似ている。


だけど違う。


颯がその子の横に座るが、その顔には大きなマスクが付けられていた。


「あの時と同じだ……」


あたしは前回颯が女を殺してしまった時の事を思い出していた。


あの時も、颯は大きなマスクをつけて顔を隠すようにしていた。


「まさか……」


また、前のような事が起こるんじゃないか。


そんな予感が胸を渦巻く。