それに、沢山もらっている誕生日プレゼント……。


ふつふつと嫉妬心が湧いてくるのを感じる。


颯はあたしの彼氏だ。


それなのに、どうしてこんな気持ちにならないといけないんだろう。


1階からは颯が希彩ちゃんと楽しそうに笑っている声が聞こえてくる。


あたしが買ってきたチーズケーキを食べているのかもしれない。


あたしはグッと拳を握りしめる。


颯はまだあたしのものになっていない。


彼氏彼女でありながら、颯の心はあたしだけのものじゃない。


あたしは自分が持ってきたプレゼントを取り出し、ラッピングをビリビリに破いた。


昨日包装紙を買ってきて、不器用ながら頑張って包んだのに。


箱からクマを取り出し、ベッドの方を向くように棚にセットする。


スマホを取り出し監視カメラの映像を確認しながら向きを調節した。


ちょうどテーブルとベッドがカメラに映るように設置した。