季節は秋から冬になった。
世間はクリスマス。
私の周りは受験シーズン真っ只中。
私はいまだに自分が大学に行きたいのか、どうなのかわからないままだった。
成宮も、あれから1週間ほど休んだあとは普通に学校に来ていた。
相変わらず1人で本を読んでる毎日だけど。
あのこともわからないまま。
あの後輩の彼女も何も言って来ないし、成宮も何も言って来ない。
私だけが気になってる状態。
「ねぇ?あず?」
昼休み。
いつものように、あずとお昼を食べていた。
「ん?」
「あのこと、やっぱり成宮に聞いた方がいいのかなぁ?」
「あのこと?……あぁ、成宮の浮気疑惑?」
「うん」
「気になるなら聞いてみたら?」
あずはそう言って、お弁当の卵焼きを食べた。
やっぱり気にしたままなのって良くないよね。
よしっ!聞いてみよう!
私はサンドイッチを一気に食べて、カフェオレで流し込んだ。