琉衣くんはまた私をジッと睨むとぐっと顔を近づけてくる。



「言っとくけど俺は兄貴みたいに甘くねぇからな。

ナメんじゃねーぞ」


「……!」



そしてタオルを首にかけ直すとスタスタとその場を去っていった。



なんか……唖然。



でも意外かも…。


琉衣くんは私が一緒に住んでるとか、お弁当とか、あんまり気にならないのかな。


私が一人で気にしてるだけ?



でも、変な噂立てられたら琉衣くんだって迷惑だよね?



ぼーっと琉衣くんの背中を見つめながら考える。


そしたら自分がたくさんの視線にさらされていることに再び気がついた。



……あっ。



なんとも言えない女子達の表情。

そして、麻実のあっけにとられたような顔…。



やば…どうしよう……。



私は一瞬にしてまた冷や汗が出て、顔が青ざめていくのがわかった。