「私も、もう嘘はやめる。日下部くんに嘘を吐かせるのも、もうやめる。だから――――」



――――だから、



「日下部くんも、もう自分に嘘を吐かないで」


「っ、」


「私は、また日下部くんに泳いでほしい」



伸ばした手に、冷たい手が重なった瞬間。


何かを決意した瞳で、日下部くんが私を見つめた瞬間。


私たちは、私たちの秘密の関係を……全て、白に戻した。