相手の仲間達は、鬼の形相でこちらへ向

かってきた。すると、暴走族の一人が相

手の首元を掴んで、軽々と持ち上げた。


「目障りなんだよ」


「ここはな、テメエらみてえな格下の来

るとこじゃねんだ。琉聖とは格が違い過

ぎんだよ!!とっとと消えろや!!カス

が」


こ、怖っ。


「チッ、明後日が、楽しみだぜ!!」


そう言うと、相手の不良達は、すごすご

と引き下がって行った。


「身のほど知らずの、カスどもが」


「そういや総長、バイク乗ってみてくれ

よ」


「ああ、そうだな」

「一華!オマエも来い」


え、ええッ?!私も?!


「コイツは、俺の女だ」


琉聖くんは、私の頭をポンポンしながら

仲間に紹介した。


「マジか?!可愛いな」

「まあな」


か、可愛いとか。


「琉聖の女だ、ただモンじゃねんだろ」

「ああ、度胸の据わった女だ」


せっかく可愛いって言われたのに、度胸

とか言うなし。


「一華、コイツらは、暴走族の幹部だ。

樹はダチだが、他のヤツらは、もともと

頭張ってたヤツらで、別格に強い」


『初めまして、一華です』


「どうも、LEONIDS特攻隊長の、大牙

です」

「どうも、樹です」