「このガキ、うちの幹部に喧嘩売っとい

て謝罪もねんだよ。頭は、琉聖とかいう

ヤツだそうじゃねえか、土下座してくん

ねえかな」


「はあ?テメエ、脳ミソ腐ってんのか」


「いや、落とし前つけてもらうまで、こ

のクソガキと、遊ばせてもらうだけなん

だけどな」


「はは、俺が遊んでやろうか」


「待て」


「琉聖さん!」


特攻を制止した琉聖くんは、相手のリー

ダーらしき男の前に出た。


「ご苦労さんだな、頭さんよ。あいにく

俺は、頭下げた事なんてねえし、これか

ら先も一生ねえ」


「まあ、龍斗は俺の大事な仲間だ。いき

さつを聞かせてくれねえか?」


妙に冷静な、相手のリーダー。


「このガキ、うちの幹部を殴っておいて

謝罪がまだなんだよ。頭なら責任とって

土下座しろや!」


「龍斗は、むやみやたらに殴ったりしね

えし、それなりの理由があったはずだ」


「拳でケリをつけたいとこだが、俺には

他にやることがある。ま、うちのヤツら

に腕へし折られたくなかったら、今後、

龍斗につきまとうな」


「あはははは!笑わせんな。この辺一帯

じゃ、うちがNo.1なんだよ!カス野郎

が、デカイ口叩くんじゃねえ」


「はは、そりゃ驚いたな」


琉聖くんは、ニヤリと笑った。