「おーい!」
後ろから声がして、自分達を呼んでいるのかわからないけど、なんとなく沙耶とわたしは振り向いた。
すると、すぐそばに薄汚れた白いTシャツと、やたらダメージの入りすぎたジーンズを履いて顔に赤い汚れをつけた敦瑠くんがいた。
沙耶が眉根を寄せている。
「敦瑠? なにその格好?」
「なにって、オバケだろオバケ!」
「……小汚ないオッサンじゃないの?」
「違ぇし! 俺のクラスオバケ屋敷やってんの!」
敦瑠くんは『一年二組 めちゃコワおばけ屋敷はコチラ』という看板を掲げてわたしたちに見せてきた。
「全然迫力ないんですけどー」
「うるせ! 中のやつらはすげぇんだよ! 案内してやるから二人とも入ってみろよ!」
そう沙耶に言った敦瑠くんは隣にいるわたしに目を向けて、「あっ……」と気まずそうな顔をした。
それはたぶん、敦瑠くんのクラスの出し物に行くということは、絢斗くんもいるからで。
敦瑠くんはまずい、と思っているのだろう。
後ろから声がして、自分達を呼んでいるのかわからないけど、なんとなく沙耶とわたしは振り向いた。
すると、すぐそばに薄汚れた白いTシャツと、やたらダメージの入りすぎたジーンズを履いて顔に赤い汚れをつけた敦瑠くんがいた。
沙耶が眉根を寄せている。
「敦瑠? なにその格好?」
「なにって、オバケだろオバケ!」
「……小汚ないオッサンじゃないの?」
「違ぇし! 俺のクラスオバケ屋敷やってんの!」
敦瑠くんは『一年二組 めちゃコワおばけ屋敷はコチラ』という看板を掲げてわたしたちに見せてきた。
「全然迫力ないんですけどー」
「うるせ! 中のやつらはすげぇんだよ! 案内してやるから二人とも入ってみろよ!」
そう沙耶に言った敦瑠くんは隣にいるわたしに目を向けて、「あっ……」と気まずそうな顔をした。
それはたぶん、敦瑠くんのクラスの出し物に行くということは、絢斗くんもいるからで。
敦瑠くんはまずい、と思っているのだろう。