「…なんでそうなるの。そろそろハゲるね。…あっ、10円ハゲみっけ!」



「嘘つけ。これから1この嘘につき白髪10本はえるよ。」





……それは本気でやばい!






朔の眠そうな顔を見てると、こっちまで眠くなる。

屋上の壁にもたれて、目を閉じた。
隣の朔の体温が心地いい。






目を閉じながら、ふと思い出す。



そういえば、壁ドンしたときは屋上だった。



唐突にやってみたい、なんて思ったのは実は少しうそ。


…彼氏ってだけでもう特別なんだろうけど、『絶対彼女にしかしてくれないこと』をしてみてほしかったんだ〜。


……他の子が知らない朔を、独占してみたい。とか思ったり、思わなかったり。



だから、この前の朔の言葉にはびっくりした。




『俺ばっか好き』




なんて、ありえないんだよ。朔。