言うんだ、もう一度


勇気を出して!!


『琉聖くん、みんな、もう一度、仲間に

入れて下さい!お願いします!!』


私は、両手を合わせて、90°に頭を下げ

た。


「はあ?一服は行かねえってだけじゃな

かったのかよ?」


『えっ?!』


琉聖くんは、天然なのか?それとも信じ

られないくらい単純なのか?


「チチか?頭あげろよ、キモイな」

堕威が、頭を小突いた。


「一華ちゃんは、仲間よ」

葵さんが、頭を撫でてくれた。


その後も次々と、みんなが頭を小突いて

きた。


堕威、葵さん、みんな

ごめんなさい。そして、ありがとう。


最後に、紗夜が背中を押してくれた。


「一華、守ってくれて、ありがとう。

さっ、行ってらっしゃい!」


『は、はい!!』


私は、紗夜に敬礼をした後、琉聖くんに

飛びついた。


琉聖くんは、そんな私をしっかりと抱き

とめてくれた。


心にポッカリと空いた穴が、スーッと埋

まっていくのを感じた。