ケータイ小説 野いちご

はちみつ色の太陽

 



言いながら、ニヤニヤと笑うミドリを前に、途端顔が熱を持っていくのがわかり、思わず目を逸らして足元に視線を落とす。


――――日下部くんが、上履きを貸してくれたあの日。その上履きのせいでまた一つ、新たな衝撃が学校中を駆け巡った。


“ 実はベタ惚れなのは、彼女じゃなくて日下部くんの方 ”


朝からスリッパを履いていた私のことを見て知っていた女の子たちの数名が、日下部くんが登校してきた途端に日下部くんの上履きと私のスリッパが交換されいることに、目敏く気が付いたのだ。


嫌がらせをされた彼女の為に、自分の上履きを渡した日下部くん。


そんな、あっという間に広がった噂と、その噂を裏付けるミッキーマウスな私の足元。



「だけどさぁ。陽くんも、意外に優しいとこあるよねぇ」



まさかのまさか。あの上履き交換事件のお陰で、また新たな噂が学校中に広まってしまったのだ。



 

< 99/ 465 >