私達は、隣町の本屋まで歩いた。紗夜と

の会話は尽きることなく、50分の道の

りもあっと言う間に感じた。初めて来た

その本屋は、近代的でオシャレな感じ。

中に入るのがすごく楽しみ!


隣町だけあって、うちの学園の制服を着

た生徒は、途中から全く見かけなくなっ

た。他校の生徒とすれ違う度、新鮮でド

キドキする。


『ねえ、めっちゃオシャレ』

「でしょ?文房具とかもね、カラフルだ

し、オシャレなんだよ」


『ほんと?早く入ろ!』

「うん!」


自動ドアが開いて、いよいよ、店内へ。

やっぱり中も、めっちゃオシャレ!洗練

された雰囲気、明るい照明、センス良く

ディスプレイされた本や文房具、もう、

ワクワクが止まらない。


ついつい、余計なモノまで買ってしまっ

た。紗夜とイロチのペンケースも買えた

し、すごく楽しかった。


「また来ようね?」

『うん!楽し過ぎた』


帰りがけ、横断歩道を渡って道路の向か

い側に着いたところで、本屋の前にうち

の学園の生徒がいることに気がついた。

あれ?見たこと…あるような…誰だろ?


あ!葵さんだ!!葵さんも、こんな遠く

まで足を運ぶんだ?


葵さんの側には、彼氏らしき人が後ろ向

きに立っていた。