「…………っ、おいっ!!」



――――ああ、また、やっちゃった。


心の中でそう零したと同時、真っ黒に染まった視界の片隅で感じたのは誘うような甘い香り。


初夏を彩るオレンジの熱にあてられて、私はそのまま呆気無く、意識を手放した。