ラグタイム

「１ヶ月前はこんな生活じゃなかったのにな…」

寝る時間は日づけが変わる前だったり後だったりとバラバラだったけど、規則正しい生活はしていた方だと思う。

何より時間に余裕があった。

それが１ヶ月経った今はこの生活である。

１日の大半は『ラグタイム』に拘束されていると言う感じだ。

チーンと、電子レンジが鳴った。

親子丼弁当が温まったようだ。

こうして晩ご飯が食べれるようになったのは、つい最近のことである。

『ラグタイム』で働き始めてからの数週間は、疲れて帰ってきてはすぐにお風呂に入って寝ると言う生活だった。

「いただきまーす」

あたしは温めたばかりの親子丼弁当を食べ始めた。