嫌でも毎日顔をあわせないといけないんだから、その時に兄貴のことを話せばいいじゃないか。

あたしはスマートフォンを耳から話すと、藤本さんとの電話を終わらせた。

「あーあ、今週でもう終わりか」

スマートフォンをベッドのうえに放り投げると、あたしは横になった。

平凡ながらもそれなりに幸せな日常は、兄貴の謎の失踪と言う事件で壊されてしまった。

「兄貴のヤツ、何で失踪したんだろ…?」

今はどこにいるかわからない兄貴に向かって呟いた後、あたしは息を吐いた。


時間は流れて、あっという間に月曜日を迎えた。

ジリリリリリリリリッ!

けたたましく鳴った目覚まし時計を止めると、あたしはベッドから起きあがった。

カーテンを開けると、
「いい天気だな」

どこまでも広がっているキレイな青空が視界に入った。

今日は天気がいいからシーツを洗濯するか!

そう思った時、ピンポーンとチャイムが鳴った。