いた・・・・・!!!





先生!!!




「先生!」



「廊下を、走っては行けません!」



先生は、両手を広げて優しく微笑んだ。



私は、ずっと求めてた大好きな胸に飛び込んだ。

このぬくもり・・

この感触・・


懐かしい先生の胸に包まれる。



もう


誰の目も気にせず


先生だけを見つめる。



「矢沢・・・卒業おめでとう。」


先生は少し首を傾けて笑う。



「・・・先生。うぅ・・・」


「泣くなよぉ・・お前、式でも泣きすぎ。」


「先生も・・泣いてた・・よ・・」


「泣いてねぇよ、俺。はははは・・」


照れた表情で、先生はもう一度私を抱きしめる。


「先生・・・大好き・・」



「知ってる。・・・お前は、いつまで、先生って呼ぶんだぁ?」


先生は私の頭を撫でながら笑う。



「あれ、見て。」


先生が指差す方向を見る。


窓から見える駐車場に停まる赤い車。


「卒業祝い。お前が赤い車がいいって言ってたからぁ・・・」


「本当に??買っちゃったの?先生・・・・大好き!!」


「ちなみに・・天井が開くようになってる。昔、話したの覚えてる?車で寝ながら星が見れたらいいなって・・」


懐かしい記憶が甦る。



まだ 好きだと言う前だったよね・・



「・・あれお前の車だからなぁ。オプションで、外から見えない窓にしといたから・・・いっぱいエッチなことしような!」


私は、先生の胸に顔を埋めて笑った。


「じゃあ・・音楽室行きますか?」