「荷物は部屋においておくから。






昼は出前とったから、それまで好きにしてな。」





といい、部屋から出て行った。






ベッドに、勉強机、本棚、それに、






姿見まである。







クローゼットには衣装ケースも入れてある。






どれもシンプルだけど、全て私のために先生が買ってくれたと思うと、





目頭が熱くなった。






私は部屋を飛びだし、先生のいるリビングに走る。






「あっ、、、






あの!







部屋にある机やベッドとか、







ありがとう、、







ございます。」






と言って下げた頭をあげると、佐藤先生がこちらを見つめていた。





私は顔中が赤くなったことに気づく。






「そんなことはいい。






それより、家の中でも走るな。」






とまた一喝。





「は、、、い。」







タジタジとリビングから部屋に戻った。






今までは、使い古された机やベッド。





一人になることなんてない部屋。



それがこれからは、一人の部屋に、新品の机やベッド。





本棚だってある。






うれしくなって、ベッドに腰掛けると、いつのまにか寝てしまった。