「おっ、桜じゃん」


そう声をかけてきたのは俊。


うっ…気づかれた…。


なんて返事をしたらいいのかわからないし、とりあえず会釈してみる。


その途端、クラスの女子全員が私を睨んだ。


ちょっと⁉︎


私のせいじゃないでしょ⁉︎


そんな目するなら俊に言ってよ!


気づけばクラスのほとんどの女子が私を睨んでた。


それを哀れむように見るめぐみと愛奈。


そんな目で見るなら助けて…。


「せっかく来たんだからお前らも席に着け」


そんな女の世界は知らないと言わんばかりの先生のスルーっぷり。


「悪いけどせんせー、俺ら桜と用事あるから。」


「え⁉︎私⁉︎」


いやいやいや!


私はもうあなたたちとは関わりたくないんですけど⁉︎


「行こっか?」


気づけば隣に俊が来ていた。


そのまま腕を引かれて連行される。


私まだ行くとか言ってないのにー!