「ふぃー疲れたー」


今日は私の特集の撮影だったからいつも以上に疲れた。


とは言いながらも、一応疲れていないように振る舞う。


他の人に疲れてるところをみせるなんて、プロのプライドが許さない。


正直、疲れたよりも楽しいって方が9割だけど。


「ふふっお疲れ様!今日も良かったわよ!」


疲れて椅子に座り込む私に、山村さんが飲み物を持ってきて来れた。


「ありがとうございます!次の撮影はいつですか?」


山村さんがバックに入っていた手帳を確認する。


「次は…明後日の夕方5時からね!この日は少し遅くなりそうだから、親御さんには伝えておいてね!」


親御さん…


「…はい、わかりました」


聞きたくない言葉に少し顔がひきつる。


いけない!笑顔笑顔!


私は気持ちを隠すようにニコッと笑った。


「…それじゃ、お疲れ様〜」


一瞬不思議そうな顔をした山村さんだけど、特に気にしてないみたいで、手帳を鞄にしまった。


よかった、気づかれてないみたい。


「お疲れ様でした!」


ホッと胸を撫で下ろし、スタジオを後にした。