バッと私はTシャツを脱いだ。
雄治「っ?!」

『背中には見るに耐えない火傷やタバコの後……痣だらけ…。私はろくに抵抗しなかった…。…わっ』
お兄さんがTシャツを被せてくる。




『…。…私はご主人様の命令を聞くのが当たり前だと…こういう世界が当たり前なんだと思っていた…。




だけど…違った。




お兄さんが外に出してくれて…始めてみた空はきらきらして…コンクリートは冷たくゴツゴツしてて、人はたくさんいて…こっちが現実なんだって…』




雄治「沙彩…もういいよっ…無理意地してごめんね?」
『大丈夫…』




雄治「…聞いてくれ…。



俺は最近まで魁司に追われていた。多分魁司もここにいることは理解しているだろう…。そこでだ…。」