ケータイ小説 野いちご

【完】好きになれよ、俺のこと。







「えー、昨日学校周辺で不審者が出ました。

女子高生が無理矢理車で連れて行かれそうになったとのことです。

最近不審者の報告が多いので、皆さん気をつけてください」




先生の声が、遠くで聞こえる。




不審者……


ぽーっとした頭の中に、その単語だけが残った。




昨日のことがあってから、私はずっとこんな感じ。




人前では無理矢理笑ってみるけど、誰とも会話をしていないと、表情を変える元気も出ない。




だって、頭に浮かぶのはたった1人の君。




……安堂くん。




距離をとるっていう結果になって、これで良かったんだ。




それは分かってるんだけど、でもね、やっぱりつらくて……。




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