ケータイ小説 野いちご

暫定彼氏〜本気にさせないで〜

そんな事を社食で定食を食べながら考えていると後ろから声が掛かる。


「おい、お前ってほんっといつもシケた面してんなぁ。」


ズケズケとこういう事を私に言うのはやはりあいつしかいない。


「今日は社食で食べるんだ。」


志賀が本日のおすすめ定食(煮物小鉢抜き)を持ってやって来た。


「午前中会議で昼から外回り。」


座れとも言ってないのに当然の如く、私の前の席に着く。


あまりにもいつもと変わらぬ態度にやっぱり……昨日言ってた事は酔った勢いでの悪ふざけだったのだろうかと思う。


うん、そうだ。


きっとそうに違いない。


じゃなきゃ、好きな女の子にシケた面とかって言わないよね。


「しかしなんだな。シケた面も俺には可愛く見えるんだもんなぁ。不思議だよな。」














はい?


何気にすげぇ事サラッと言いやしませんでしたか。


「おい、ボケーッとしてまた魂抜けそうになってんぞ。」


定食のお味噌汁を啜りながら志賀が言う。


何時もと何ら変わらない。


いつも通りの志賀。


そっか、やっぱ昨日の事は私の勘違いだよね。


それにさっきのだって聞き間違いだよ。


志賀が私の事を可愛いとか言うわけ無いし。


よし、食べよう。


私もお味噌汁のお椀を手に取り口をつける。













「お前さぁ、加藤ともうヤッたのか?」


「ブハッ」


「汚ぇ〜、お前味噌汁吹くOLとか中々いねぇぞ。早く拭けよ。」


「ご、ごめん……。て言うか、あんたが変な事聞くからでしょ。」







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