あーもう!


念願だったうさニャンハウスに来て、どうして真田君のことを思い出さなきゃなんないの?


忘れよう。


あんな人のことなんて。


せっかく来れたんだから。


今は楽しいことだけ考えて過ごしていたい。



「あー!来るってわかってたら、もっとお金持って来たのに〜!」



今の手持ちだけじゃ、欲しい物が全部買えないよ。


コレも可愛いし、アレも欲しい。


あ、こっちも!



「マジで幸せそうな顔してんな」



クスッという笑い声と共に、どこか満足そうな表情を浮かべる久間君。



「当たり前じゃん!うさニャンハウスだよ?ずっと来たかったんだから〜!」



「ははっ、奏太もたまには役に立つじゃん」



「えっ?」



「いや、こっちの話」



楽しそうにはしゃぐあたしを見て、久間君は終始にこやかだった。