初日から注目を浴び、あたしはクラス中からウワサの的になってしまった。



「あ、ほら!久間君の彼女の新島さん発見!」



「わー、普通の人だね〜!」



他のクラスの女子達がひっきりなしに教室に来ては、あたしを見て好き勝手に批評して帰って行く。



彼女じゃないからっ!!


それと、地味で悪かったねっ!!



「はぁ」



重いため息を吐き出しながら、隣にいるこの騒ぎの元凶を睨み付ける。



久間君のせいで、久間君のせいで〜!


こんなに注目されるハメになったんだからねっ!


どうしてくれんのよっ!!



「なんだよ?そんなに見つめて。俺のことがそんなに好きなのか?今日、デートでもする?」



隣の席の元凶、久間君は何をどう見てそう思ったのかそんなことを言う。



「するわけないでしょ、この悪魔!」



睨んでんのがわかんないわけ?


思いっきり恨みを込めた目で見てるってのにさ〜!


いい加減、嫌がってることに気付いてよ。



悪魔!


悪魔……っ!


この『あ久間』!!