「俺らのこと、知らなそうだったし?」




そんなんつまんねぇだろ?


こんなにも大きい"暴走族"なのに…




「あの気の強い女が、俺らに媚びたり、恐れたりしたらそれはそれで面白いのにな」



女なんて全部一緒だ。



媚びるか恐れるしか脳がない。





「飛鳥、そんなこと言ってるけど、本当は期待してんじゃないのか?

彼女が、他の奴らと違うこと」



千尋は俺にまっすぐな視線を向けてくる。





俺はフッと笑うと、




「どーだかなぁ」



七彩の上った階段に足をかけた。