「ヒクッ……クッ……」


ポタポタと涙がこぼれる……。


最初から最後まで……不器用なままの恋だった。

あんな告白の仕方しちゃって、結局フラれちゃったけど……。


それでもあたし、一生懸命だったよね。


カジ君の好きなものなら、あたしも好きになりたい……。

そう思って頑張ってたよね。


この想いはきっと無駄じゃない。


涙をぬぐって、昨日借りたままになっていた帽子を最後に袋に入れた。


サークルを辞めるなんて、言いにくいけど……


カジ君が代表だから、直接カジ君に言うしかない。



あたしはカジ君の家へ向った。