それからあっという間に時間は過ぎて、放課後。
安堂くんと遊びに行くっていう約束があるから、実はなんとなく授業中もドキドキしてたり。
そういえば、遊びに行くって約束してるけど……一体どこに行くんだろう?
とりあえず、安堂くんのクラスに行ってみようかな。
と、スクールバッグを手にして、5組に向かおうと教室を出た時。
ドンッ
ちょうど廊下を歩いてきた人と衝突して、尻餅をついてしまった。
「いたたた……」
「ごめん!大丈夫!?
怪我ないっ!?」
「は、はい……」
腰をさすりながらそう答え、顔を上げると、そこには男の子が立っていた。
爽やかそうな印象の男の子。
この人、確か同じクラスの男の子だったはず……。
だけど、ごめんなさい!
まだ全員のことを把握できてないから、お名前分からないです……っ。
「立てる?」
心配そうな顔で、その男の子が手を差し伸べてくれる。
「あ、ありがとうございます……」
私は遠慮がちに、その手を握り立ち上がった。