「ごめんな…山本…でもさんきゅ」

白澤がやっと口を開いた


「えっ?」

「俺…好きな人を大切にするよ」


白澤がそういった瞬間

周りがザワついた

きっと白澤に好きな人が

いると聞いて驚いたんだろう

私も驚いた


尋奈は少し笑ってそして私のところに来た

「葵驚いた?」

「うんとっても」

「この間告白してふられちゃったんだ」


尋奈は今笑ってそんなことをいっているけど

まだ作り笑いをしているのがわかる


「葵教室行こう?」

尋奈がそう言って手を出してきた

私はその手を握って

二人で歩き出した