ケータイ小説 野いちご

俺、お前に惚れてんだけど。



言い足りないのをグッと堪えて、あたしは静かに教室を出た。



あーあ。


こんなにあっさり失恋するとか。


バカじゃん。


あの人のなにを見てたんだろう。


さっきまで卒業式の感傷に浸ってたっていうのに、いい気分を台無しにしてくれちゃって。



それでも……。



「結構、好きだったんだけどな……っ」



不意に涙が込み上げてきて、唇をギュッと噛み締めた。



女の子らしくて、守ってあげたくなるような子……か。


あたしだって、本当は守られたいとか心の中で思ってるんだけど。


なに言っても傷付かないって思ってる?


そんなにタフなように見えた?


強く……見えた?



さっきまでイライラしていた気持ちが、だんだん悲しみに変わって行く。



< 8/ 250 >