「もーママってば……。でも、学校に真紀さんがいるんなら安心だね!」


「ふふっ。何かあったら電話してね?あっ、そうそう。貴音達の事は心配しないでいいから。

貴音が総長だってバレない様にウチの生徒データ隠してあるから思う存分良い男の子見つけるのよ?」


「わっ!真紀さんありがとう!」



ねっ?と可愛らしくウインクしてくれる真紀さんに思わず合掌。



ホント優しすぎるよ。


真紀さん程頼もしい味方はいないし。



「凛音、男の子探しもいいけどくれぐれも気を付けるのよ?うちの学校男子多いし怖い子も多いから。何かあったら言って」


「うん、分かった。ありがとう、真紀さん!また理事長室に遊びに行くね!」


「えぇ、いつでも待ってるわ。気をつけて帰るのよ?」


「はーい!」



互いに手を振り、あたしは家へ。真紀さんは学校へと戻っていった。



「ふぃービックリした」



まさか真紀さんがこの学校の理事長だなんて思いもしなかったよ。


ホントビックリ。



真紀さんはママの高校の時からの親友で、顔馴染みのあたしからすれば第二のママみたいなものだ。


美人で面白くて頼りになって、本当に大好きな人。


そんな人が近くにいてくれると思うと凄く安心する。



一人で寂しい、ってさっきまで嘘のようになくなって、明日からの学校生活が更に楽しみになった。



「よぉーし!明日から頑張るぞー!」



妙な気合いを入れたあたしは帰り道にあるスーパーに立ち寄り、数日分の食料を買ってマンションへと帰った。