微かな音に目が覚める。 そこにはジャケットを羽織る彼の後ろ姿。 「....帰るの?」 その背中にそっと問いかける。 「.....あぁ」 振り返った彼は困ったように微笑む。 「そっか」 「.......ごめんな」 __帰らないで そんな言葉を飲み込んで、笑って彼に言ったが 彼にはそんなことはきっとお見通しなのだろう。