「――……泣き顔見せる主義じゃないのに」


「分かった。 だから、拗ねるな」


だけど泣く前と後ではスッキリ感が違かった


頭をポンポンしながら笑っている星夜を少し恨めしく思った


手を借りて立ち上がる


「ほな、とりあえず高岸の制服をどうにかせなあかんな」


「だね。 その格好だと人前には出れないものね」


富田と五十嵐が話し合っている


「とりあえず、ボロボロのカーディガンは脱いで下さいっ!」


「わ、分かった」


緋麻里に急かされながらもカーディガンを脱いで緋麻里が着ていた特効服を肩にかけられた


「黒なら確か倉庫にあったよ。 ……翼ちゃん、来てくれる?」


「……」


「無理しなくていいですよ。 行きたくないなら行きたくないで」


「制服借りるだけだから大丈夫、だと…思う。 うん」


自分に言い聞かせるように答えた