何で、誰も私の言葉を聞いてくれないの?


ビリッ


「!? やっ……!」


着ていたカーディガンを持っていたナイフで破かれる


「へー…思ってたよりはあるじゃん」


男の手がシャツ越しに私の胸に触れた


気持ち悪い


「その手を…離して」


やっと言えた言葉はとても弱々しく、震えていた


「そりゃあ、無理だな。 なんせ、向こうのオヒメサマの命令じゃん? 何したかは知らんけどさ…自業自得だと言ってたぜ」


自業自得……?


視界がぼやける


「何がよ、私が何したって言うのよ!! それだけで片づけられるって思わないで!」


ボロボロで流れ出した涙を拭えずに、せめてもの抵抗で睨み付けた


「お、怖いねー。 可愛い顔が台無しだよー」


小さな抵抗も虚しく、男は笑いながらボタンをナイフで外そうとしていた


私が諦めかけて目を閉じた瞬間


ガシャァアアアアアンッ!!


何かが壊れる音が響き渡った