辛いのは嫌い。

痛いのも嫌い。



初めてのこの状況に私は耐えられそうになかった。



耐えられないの、なら……。






────気づかなかったふりを、しよう。



岡村くんが好きだと叫ぶこの感情の全てに。






これ以上、症状が酷くなる前に封じてしまえば。

そうすればきっと、もう、こんな想いをすることはない。



熱を持つことがないように。

化膿しないように。



私ができる処置はこれしかない。



いっそのこと、そのまま完治してしまえばいいと祈りに似た願いをこめる。






そうして私は、その傷に、








































────蓋をした。