今日は祐が撮影のため、久しぶりに亜子と一緒に帰る。




この学校広いから校門坂に行くまでにたくさんのことを話した。



そういえばさっき、校門坂に可愛すぎる人が来てるってクラスのみんながみんな騒いでたけど…



まだいるかな~⁇



「亜子、校門坂に可愛すぎる人がいたんでしょ⁇」



「いたいた‼︎私、目悪いからよく見えなかったけどオーラが可愛かったよ。」




オーラが可愛かった…⁇



そんなこと、あるんだ~。



私は内心、どんな子なんだろうってワクワクしていた。



「亜子、あの子⁇」



校門坂が見えてくると、ほんとにオーラが可愛い子がいた。



「そうそう!ちょっと、話しかけてみようよ!」



そういって亜子は走り出した。


「ちょっと待ってよ~」


なんて言いながら私も走って追いかけた。


「あの、こんなところでどうしたんですか⁇」



亜子は人見知りって言葉を知らないのかな。



知らないおじさんともすぐ仲良くなれそう…



亜子に声をかけられ、スマホをいじってた手を止めて顔を上げた。



真正面から見ても可愛い。



なんだか、私とは真逆って感じ。



その女の子は、顔は小さいし目は大きいしスタイルいいし、なんと言っても髪の毛が綺麗すぎる。



胸まである黒いストレートの髪はとてもツヤツヤで羨ましい。



「あの…」



そういって、私の方を見た。



そして、カバンから雑誌を取り出し私を指差した。



「この方ですよね…⁇」




すこし様子を伺いながら私に尋ねて来た。



「あっ、はい。そうですよ。」



そう言うと、その女の子はすぐさま笑顔になった。



「あの‼︎お話がしたいんですが、時間大丈夫ですか…⁇」



語尾が小さくなってよく聞き取れなかったけど、あまりにも真剣な顔をするから断れなかった。




「亜子、ごめんね⁇」



「全然いいよ、気にしないで~。じゃあね‼︎」



私とその女の子に手を振って亜子は帰って行った。