私は、世の中の全く関係ない人や、心許せる人には自然な笑顔が作り出せる。


ただ、一度でも悪意を持たれたり、敵だとみなされた人には、作り笑顔しか出せない。

今後、どのような事が起こっても、大抵変わることはないんだ。


この人達は、他人。

これから関わらない。

そう自分の中で割り切ってしまえば、自然な笑顔が出せた。



「ありがとう……っっ‼︎‼︎」

私から、定食を受け取った、樹と茶髪の双子は目を見開いた。


でも、そんなのは関係ない。

だって他人なんだから……



「? ごゆっくりどうぞ……」





すぐさま席を離れてひびの元へ戻った。

だから………







「なんか笑顔の種類、変わったよな?」

「あぁ。バスで会った時の笑顔だった……」


2人の会話なんて知らない。