「…………」



……なんで私、落ち込んでるの。


パンパンと私の中のモヤモヤを吹き飛ばすように頬を叩くと清瀬くんが笑って「藤田もバスケ?」と、話しかけてくれた。



「う、うん。一応……」


「一応?」


「私運動苦手だから……。端っこで見てようかなって……」


「ダメだろ、そんなの。ちゃんと参加しろよ」



……なんでそこは真面目なの。


平気な顔して学校はサボっちゃうくせに。



「おーい!1組しゅーごー!」



ユカのかけ声にクラス子たちが集まっている。


一度清瀬くんに目配せをしてから、私もそちらに向かった。



「もう実戦あるのみだと思うから、2組の女子と試合しよ」



し、試合……。


憂鬱な響きにネガティブな心。


整列して、男子に審判をお願いして、試合開始のホイッスルが鳴る。