さすがに王子様相手に不味かったかなぁ?とは思ったけどさ・・・


スッゴいイラつくんだもん!


でも、文句も言ったし、これで思い残すこともない!


そう思い、今度こそその場を立ち去ろうとすると、パシッと右手首に強い衝撃をかんじ、振り向くと、


「君、ちょっと話そうか?」


般若がいました。


「え、遠慮しておきます。」


「そんなつれないこと言わないでさ、ね?
 兄上。この娘、借りますね?」


「あ、あぁ。」


そこは助けてくださいよ!


アレン様もシオン様のあまりの顔に圧倒している。



そんなことを考えている間も、シオン様はグイグイと影に引っ張っていく。


これほどの命の危機を感じたのは、


後にも先にもこの時だけでした。