「う……うっ」


ベッドに顔を埋めて声を抑える


流れ続ける涙はいつになったら枯れるんだろう


分からない


いっそ心を殺して何も感じないようにしてしまおうか


その方が……


──♪♪


「つっ!!」


静かな部屋に響く着信音


相手は緋麻里だった


「……はい」


涙を拭って電話にでる


<……翼ちゃん、大丈夫ですか?>


「何が?」


<いえ、実は明日から私の知り合いが転校してくるんです>


「……知り合い?」


<はい! 男の子です>


「……ふーん」


<楽しみにしていて下さいね! 翼ちゃんの話をしていたら会いたがっていましたので。 では!>


ブツッ


「……何を勝手に話しているのよ」


ま、緋麻里の知り合いなら悪者じゃないか


私は何もする気はならず、このままシャワーを浴びてから眠りについた