ネオン輝く繁華街の裏。


私たちのいる此処は、人影なんてものは無いに等しい。


光も少ないこの一本道。


そこは昼でも滅多に人が通ることはなかった。



「なあに黙ってんの」


何も反応がない私に何を思ったのか、金髪は近づいてくる。



よく見れば私より少し歳上で、その口調と虚ろな瞳。


強いアルコール臭と大嫌いな匂いで吐き気がする。



『…臭い。』


「あー?」


私の呟きが聞こえたその男の顔は歪んでいたけれど、男の足元はふらふらだ。