あたしの方が年上なんだし、もう少し言葉を選べば良かった。


だめだな……あたしって……。




――ガチャ…



不穏な空気が漂う中、玄関の扉が開く。


どうやら、車の用意が出来たらしいテルさんが入ってきて。



「なんだ?」


今にも泣き出しそうな若菜を見てから、あたしに目を移す。


下唇を噛みしめながら、涙をグッと堪えてる若菜を見て。



「若菜を……よろしくお願いします…」


あたしはそう言って、テルさんに頭を下げるしか出来なかった。