「お前の存在は隊内の風紀を乱しかねない」


現実が重くのしかかる

確かにそうだ


今まで男だけで生活していたというのに

その中に当然女一人いれられたら

隊士たちもいい気はしないだろう



「それでだが、もしお前がこの話を引き受けるというのであれば袴を着てもらうことになる」



袴、つまり男装しろってことだろう

それくらい私にとってはなんてことない

それで私をここの置いてくれるのなら



「わかりました。よろしくお願いします」



私は床に頭がつくくらい深々と頭を下げた

流れていた涙は知らないうちに止まっていたが


頬についていた涙がぽたりと床に落ちて

滲んでいくのが分かった

 


いつかは未来に帰れる

そう、信じて