ネオンが隆太郎を優しく照らす。

儚いような、光。



「これで……最後」



やっと終わる、まるでそんな顔。

そんな顔で……君は優しく笑ったね。



「さよなら、峰」



それだけを言い残し、隆太郎は人混みの中へと消えていった。



「……馬鹿」



溢れ出す涙を拭い、隆太郎が行ったのとは逆方向へまた歩き出す。



二度目のさよならのキスは、ほんのりとお酒の味がした。